2018年10月23日火曜日

7 year old

10月20日は娘の誕生日。

これまで友達の誕生会に何度か誘われて、
みんなで遊んでプレゼント交換、
みたいなものを経験している娘は、
わたしもそういう誕生日がしたいという
リクエストは受けていたのですが、
なにせ、無精な私は、まるで準備もままならず、
それではまずい、何かしないと、という感じで、
それなら、いい音楽コンサートにでも連れていってあげようかと、
調べたのが、4、5日前の話。

するとユッスーンドゥールがカーネーギーホールでやっている
ではありませんか。

この夏、マルセイユのジャズフェスで、Somiバンドは、
ユッスーと対バンだったおかげで、舞台袖から
彼のライヴを堪能したばかりだったのだが、
観客席からじっくり聴けたら最高、と思って
チケット購入しようとしたら売り切れ。

その代わりに、と調べていったら、
リンカーンセンターに
Big Apple Circus が来ていると知る。
子供は喜ぶに違いないとチケットを購入。


10月20日当日。
肌寒いNY、土曜日の午後。

サーカスのテントが設置されてあるリンカーンセンターの敷地内には、
立派な噴水があって、娘はしばし見とれていたので、隙をついて写真を撮る。



ここ近年、エンターテイメントの選択が増えて、
人があまりサーカスに興味をもたなくなってきたとか、
動物愛護団体が、サーカスの動物虐待を訴えるケースもあったり、
サーカスの人気に陰りが出ているといったニュースを読んだこともあり、
実際どんなものかという気持ちで、鑑賞したのだが、
いやいや、大変よくできたショーで、私自身思わず引き込まれてしまった。
娘も、終始笑顔でこちらも嬉しくなった。

ショーの途中、テキストメッセージが来た。
Somi からであった。
『ユッスーのコンサートチケット3枚あるんだけれど行きたい?』

本来、サーカスを見て、ご飯を食べて家に帰る予定であった。

私は、
『もちろん、行きます。ありがとう!!!』

サーカスが終わったのが、6時過ぎ。
コンサートは8時開演。
急いで、近くのレストランに入り夕食をすませ、
カーネギホールに向かった。

カーネギーホールは、自分にとって、
クラシック音楽のメッカであり、
ポリーニ、キーシン、内田光子等、
これまで、何度か偉大な演奏家を聞いてきた。
ジャズ音楽もコンサートが開かれていて、
ハンコックを聞いたこともある。

なんといっても、観客はいつも
礼儀正しく、物音一つ立てず、
全身耳になって、音楽を聞く場所である。


ところが、この日。

会場の80パーセントは、
アフリカ系の方が占め、
(実にカラフルなドレスを身にまとった方が多々。)
コンサートが始まるや否や、立ち上がり、踊り出し、
一緒に歌うという自体になった。

会場の係員が注意しようとする気配もなく、
カーネギーホールは、ダンスホールに変わったのであった。

ユッスーは1時間45分のショーをして、
そのあと、アンコールをさらに40分以上歌い、
途中、『みんな疲れちゃった? まだまだ歌うけどいい?』
と聞いたり、
観客を数人舞台に呼び込み、一緒に踊ろうとして、
それを見た警備員が飛び出してきて止めようとするところを
ユッスーがノープロブレム!と警備員を止めるといった光景もあり、
いやぁ、
違う世界があるということを目の当たりにして、
私は、えらく感動したのであった。

(私もついビデオを撮ってしまいました。)


コンサートが終わったのは11時近く。
娘は、疲れ切り、もしかするとショーのほとんどは
夢の中だったかもしれない。
ただ、彼女にとって初めてのカーネギーホールが
ユッスーのコンサートだったと
後々に彼女の友人に自慢してくれたら、
自分は嬉しい。Somiには本当に感謝。

2018年10月20日は、
親にとっても、実に思い出深い誕生日会になった。
さくら7歳、おめでとう。

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