決まったメンバーと練習セッションをしている。
(サックス、ピアノ、ベース、ドラムの編成。)
場所は、George Washington Bridgeを渡って
すぐのWashington Heightsと呼ばれるエリアに住む
ベーシストのアパート。
今日がそのセッション日だったのだが、
朝起きたら外は大雪で、
私はセッションに行けない事を
皆に携帯メールした。
サックス奏者とドラマーはNY州側の
割とベーシストのアパートに近い所に住んでいる。
すると、
ドラマー(以下D)『じゃぁ、今日はサックストリオでセッションするか?』
サックス奏者(以下S)『オーケイ。』
私『マジ? こんな雪の中行くのか。君たちはなんてマッチョなんだ。』
D『俺は、カナダ人だからさ。』
(注:Dはトロント出身で、Sは米国北部のミネソタ州出身)
S『 トール、クロスカントリースキーはやってないのか?』
D『トナカイは飼ってないのか?』
S『ロケットエンジン付きのボブスレーは持ってないのか?』
私『いや、そういうの全部持ってるんだけど、今さっき
New Jersey州知事がGeorge Washington Bridgeを
自分が大統領に選ばれるまで、封鎖したから、NY州まで
行けないんだ。』
(注:最近、次期共和党大統領候補と噂されるNew Jersey州知事は、
昨年9月のある3日間、政治的意見の異なる、Fort Lee市長に対する嫌がらせで
故意にGeorge Washington Bridgeを閉鎖させて、大渋滞を引き起こした疑惑を
かけられている。)
S『じゃ、カヤックでハドソン川を渡ってこい。』
私『今年の冬の寒波で川は凍っちゃってるよ。』
D『じゃぁ、アイススケートで来い。』
私『あ、それだけは持ってないんだ。』
S 『じゃぁ、Zip Lineだ。これだったら、スノーブーツもいらないで
ドアツードアで来れる。ワイヤーを取り付けたら、もう片方を
タクシー運転手に渡してベーシストの家まで来てもらって。』
D『Zip Lineにつかまって、無理だ無理だと言い張る奴らを尻目に、
天空からキーターをかき鳴らしてくれ!』
zip line
キーター
ここで、ベーシストが参入。
ベーシスト(以下B)『今、起きたところだ。なんだこの大量のメールは。』
私『よかった。生きてたのか。
てっきり、スタバに行く途中で遭難したのかと思っていた。』
(注:彼のアパートの目の前にスタバがある。)
B『いやいや、スタバには出前を頼んでるから。』
(注:そんなサービスはない。)
S『Bが寝てたののはわかってた。どうせ、夢の中でも
ベースの練習をしてたのだろう。しかしどういうわけか、
親指を加えていたBの寝姿が目に浮かぶ。』
B『実は、マーカスミラーとポールチェンバースとでベーストリオのセッションを
してる夢を見てたんだ。』
D『それは、ジャコとパスタスシ(パティテゥッチのもじり)とのトリオの
間違いではないのか。』
B『いや、もう一人、ジェームスジェマーソンがいた。でもラリってて、
もうベースは弾けないと言っていった。弦高が高すぎるって。』
(注:実際に彼の弦高は高かったらしい。さらにラリってハイがかけられている。)
私『今、タクシードライバーから電話が来たのだけれど、雪が6階の高さまで
積もっていて、Bの部屋が見つからず、Zip Lineのワイヤーがつなげないと。』
(注:Bは5階に住んでいる。)
B『おかしいな、さっき、Hobbitが通れるほどのトンネルを掘っておいたのだが。』
Hobbit
私『申し訳ない。実は、Zip Lineの組み立て方がよくわからないんだ。
IKEAのマニュアルはいまいちよくわからないから嫌いだ。』
D『ハドソン川が解けてきた。カヤックで来い。』
私『わかった。。。今、ハドソン川まで来た。しまった。
オールを持ってこなかった。』
S『キーターを使え。』
B『ハービーハンコックが今、ちょうどハドソン川を渡るらしい。一緒にカヤックで
渡ってくればいい。』
私『今、チックコリアが現れて、僕のキーターを奪って、
ハービーと二人で渡って行ってしまった。』
ここでようやく、私は、セッションに行けない事を了承されたのであった。
大雪の日の午前中はこうした携帯メールで時間をやり過ごした次第。
ここんとこ、立て続け屋根。なんかあったん?
返信削除今月、暇なもので。。つい。。。
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